ブログ・発見の発見/科学と言葉 [2006年12月~令和元年まで]

2020年6月22日、本サイトの更新と過去の記事はhttp://yakuruma.blog.fc2.com/ に移転しました。当面、令和元年までの記事が残されています。

以前のタイトル:ブログ・発見の「発見」―科学上の発見から意味を発見―

2007年に本ブログを開始したときは、ウェブサイト上の科学に関するニュース記事(BBCニュース、ニューヨークタイムス、および日本の有名新聞サイト)に関するコメントとして記事を書き始めました。現在、当初のようにニュース記事に限定することなく、一般書籍や筆者自身の記事を含め、本ブログ記事以外の何らかの科学に関わる記事に対するコメント、具体的には感想、紹介、注釈などの記事を書いています。(2019年4月)

ペットオーナーに関する対照的な2つの記事

BBCニュースの記事
http://news.bbc.co.uk/2/hi/health/6279701.stm
では犬を飼うことの効果、特に猫等の他の動物に比較しての、健康に及ぼす好結果について特に新しい話ではないが、幾つかの研究を総括した結果として報道している。しかし1月2日のNYタイムズの記事
http://www.nytimes.com/2007/01/02/science/02find.html?ref=science
では、研究方法にずれがあるけれども、今回のBBCニュースの記事を前提として書かれたような、対照的な報告がされている。こちらはフィンランドの研究で、約21000人の研究対象の中でペットオーナーはより病気がちであり、血圧も高く、潰瘍をもち、鬱の傾向も強いとしている。しかし同時にフィンランドではペットオーナーは相対的に所得、教育程度が低く年齢層も高い場合が多いからだろうともしている。
いずれにしろ、こういう研究は比較できるように、分かりやすい形で発表してもらいたいものである。
だだ、少なくともペット飼育の効果は医学的というよりも心理的、社会的な面で考えた方がよさそうで、余り医学的効果と直結させる必要も無いのかもしれない。