科学史
一編の予備的論文を公開します。これは本ブログでも、筆者の別ブログ『意味の周辺』と並行して、掲載してきた鏡像問題関連で準備中の、より包括的な作品の、主要な基本構成部分をひとつにまとめたものです。タイトルは[Main Elements and a Conditional The…
この本では素粒子物理学で用いられる対称性の概念について、第8章:対称性と保存則、および第17章:対称性の自然破綻、の2つの章で説明されています。つぎに最初の方から一部を引用します: 「一口に言えば、保存則は自然界におけるもろもろの対称性と密接…
2008年、表題書籍の著者である南部陽一郎を始めとする3人の日本人が歴史的なノーベル物理学賞を受賞して日本が大いに盛り上がってから早や10年が経過しましたが、ようやく以前から読もうと思ったこともあった同書を読み始めることとなりました。講談社ブルー…
ブログ『意味の周辺』に、「鏡像の意味論番外編、その4」として5回にわたり「シニフィアン、シニフィエと上下前後左右」のタイトルで掲載した記事を掲載日順に、一括して掲載します。若干の後からの変更はありますが、各回の副題は次のとおりです。 一)副…
以下、前回にそのまま続きます。【今回のキーポイント】 鏡面対称と対掌体対とは明確に区別しなければならない ところで、Gardnerの主張の矛盾は何に由来するのでしょうか。この矛盾はよく考えると非常に重要な問題であることに気付きました。まずこの矛盾を…
【今回の要点】 比較プロセスは思考プロセスであり、選択肢からの選択プロセスが含まれる。 回転、移動、逆転、反転、変形、変換などは比較を行なうための操作、手順であるか、差異の表現形式でもある。 鏡は、物体を光源とする光を反射することで鏡像の成立…
【今回のキーポイント】 鏡映反転のプロセスには鏡映対をなす2つの像が成立するプロセスと、この2つの像を比較するプロセスとの2つの主な要素に分けられる。前者は基本的に幾何光学的プロセスであり、後者は認知プロセスである。 2つの像を比較すること…
【今回のキーポイントまたは結論】 鏡映反転を含め鏡像の問題はすべて立体像すなわち三次元の像を基本として考察しなければならない 先回には像、光、および物体、三者間の区別の重要性について考えてみましたが、今回は鏡像の問題を考える際には必ずこの三…
前回記事に関して、タイトルの範囲からは多少それますが、若干の捕捉をします。冒頭に箇条書きで4つのキーポイントを掲げましたが、その3番目は次のとおりでした:● 鏡は光を反射するのであって、像を反射したり変換したりといったことはできない。これに…
【今回のキーポイント】 ● 光(光線)は物理的な存在であるのに対して、像(イメージ)は物理的な存在ではない。像は知覚される内容(あるいは意味)である。 ● 人は記憶力で像を記憶したり、想像力と思考力で像を動かしたり、回転したり、あるいは見えない…
この記事は別のブログ「意味」の周辺に掲載した記事ですが、鏡像問題に関連する記事でもあり、こちらにも転載します。今年1月の記事でお知らせしたテクニカルレポートでは、カッシーラーの著作から孫引き引用した形でマッハからの引用を提示し、それがレポー…
この本は1992年に発刊された頃に、多分新聞広告がきっかけで購入したもので、最初の方を途中まで読んでそのままになっていたものをもう二十年も過ぎた数日前にふとしたきっかけで思い出し、最初から読み始めたが、今回は読み出したらやめられず、比較的短時…
前回18日の記事で触れた、日系ビジネスウェブサイトの記事、日本にノーベル賞を出すもう1つの理由 の続編が次々と公表され、興味深い内容から当然のことと思うが、大きな反響を呼び起こしているようである。 http://business.nikkeibp.co.jp/article/manage/…
今週、ニューヨークタイムズの科学欄では医学情報に関する記事の特集が組まれていた。色々な記事があり、日本にも共通するような、社会の変化や保険の問題にまつわる歪みのような問題や、医師、医療機関との選び方、つきあい方のような記事や、健康について…
引き続き、脳科学と銘打たれるもののみならず、一般の心理学、あるいは医学などの分野を含めて心身に関わる興味深い発見の科学ニュースが次々と出てきている。 その中で次のNYタイムズのニュースは、心身症的な印象が強い過敏性腸症候群についての考え方の変…
今月初め頃になるが、BBC科学ニュースに次の様な発見の記事があった。 (08/08/07) 'Can anyone hear that picture?' (B)これは新しいタイプの共感覚が発見されたという報告で、具体的にはスクリーンセーバーの動的なパターンを見て音を聞き取る事ができる人…
科学上の発見ではないけれども、「科学史」、「科学と言葉」に関わる興味深い3本の記事が相次いで現れた。いずれもNYタイムズの記事で、その二つはそれぞれcontributing writer、contributing editorである著述家によるもの。末尾に著書も紹介されている。 (…