星雲と銀河、分裂病と統合失調症
このブログを始めてから今まで、Galaxyを星雲と訳すことが多かった、といってもそんなに回数は多くないが。アンドロメダの場合、アンドロメダ星雲という名前に馴染んでいたため、自然にアンドロメダ星雲という言葉が出たように思う。しかし一般にGalaxiesを銀河と訳せばいいものか、星雲と訳せばいいものか、迷いながら星雲と訳し、何となくこれでいいのかなと思っていたのは確かである。他方、星雲に相当する言葉がBBCニュースとかNYタイムズの記事で出た来なかったのにも訝しく思っていた。今日改めて確認するために調べてみると英語においても日本語においても過去に銀河系外星雲と呼ばれていたものをそれぞれGalaxy、銀河と呼ぶことになっていることが分かった。島宇宙という言葉もあるけれども、アンドロメダ島宇宙などとは昔も今も言わないようだ。
学生時代に天文学を――もちろん専門ではなく教養程度だけれども――学んで以来、天文ないし宇宙科学の記事に全く接してこなかったわけでもない。折に触れて新聞などのニュースで触れることもなくはなかったが、この様な用語の変化については全く知ることがなかった。知ったとしても忘れていたのだろう。つい最近になってウェブの日英米ニュースサイトの科学欄をチェックし、このブログとホームページサイトを始める事によってようやくこの様な変化を実感することになった。天文学以外の分野ではもっと多く、医学や心理学、中でも精神医学のような分野では更に変化が激しいようである。強迫神経症とか不安神経症なども使われなくなってしまったようだし、精神分裂病も統合失調症という名に変わっている。どの分野でも変化は世界共通で、大抵は英語の変化がそのまま日本語の変化に繋がっているようだ。全ての分野で英語が基準になってしまったことを改めて実感させられる。
この様な用語の変化は新聞では報道されてきたのだろうが、テレビやラジオのニュースではよほどのこと以外は報道されてこなかった、また報道されていないのではないかと思う。こういうニュースはもう少し大きく報道されてもよいのではないかと思う。もっとも最近の、冥王星の惑星からの降格のニュースはかなり大きく報道された。当方が忘れっぽかったか、気をつけてこなかっただけのことかも知れない。