匂いと脳機能、記憶力
匂いを利用することによって記憶力を高めることができるという発見。
(07/03/09) Study Uncovers Memory Aid: A Scent During Sleep http://www.nytimes.com/2007/03/09/science/09sleep.html?ref=science
昨年12月にNYタイムズに掲載された、海馬と皮質との間に起きている睡眠中の「コミュニケーション」を想定する実験研究は、記憶の確立プロセスが睡眠時に起きているのではないかという、以前からあった予測を確証するような研究であったとすれば、一方に嗅覚と記憶力との間にも以前から何らかの関連があるものと予感されていたところ、厳密な実験でそれが具体的に確証されたというのがこの研究の意味するところだろう。この研究も先の海馬と皮質とのコミュニケーションの研究を踏まえて実行されたようである。
現在でもアロマセラピー等があるけれども、今後記憶力に限らず、匂いを利用した色んな能力開発技術が出てくるかもしれないと思われた。
嗅覚と脳機能との関係で言えば最近、昨年来、他にも印象に残る記事が多かった。昨年の記事
(06/12/18) Humans Can Track Like Dogs; No Word on Tail-Chasing http://www.nytimes.com/2006/12/18/science/18sniff.html
では人間の嗅覚が他の動物に劣らないという発見があったし、(07/02/16) Brain creates 'new' nerve cells http://news.bbc.co.uk/2/hi/health/6362183.stm(BBCニュース)では人にも脳内の嗅覚に関与する部分に肝細胞があって脳細胞を産出しつづけているという発見があった。他にも嗅覚器官に関する発見も幾つか続いていた。