ブログ・発見の発見/科学と言葉 [2006年12月~令和元年まで]

2020年6月22日、本サイトの更新と過去の記事はhttp://yakuruma.blog.fc2.com/ に移転しました。当面、令和元年までの記事が残されています。

以前のタイトル:ブログ・発見の「発見」―科学上の発見から意味を発見―

2007年に本ブログを開始したときは、ウェブサイト上の科学に関するニュース記事(BBCニュース、ニューヨークタイムス、および日本の有名新聞サイト)に関するコメントとして記事を書き始めました。現在、当初のようにニュース記事に限定することなく、一般書籍や筆者自身の記事を含め、本ブログ記事以外の何らかの科学に関わる記事に対するコメント、具体的には感想、紹介、注釈などの記事を書いています。(2019年4月)

火星の水跡

今月16日頃、NYタイムズBBCニュース、そしてアサヒコムに、火星における水の動きの跡を示す写真の報道があった。これは一月ほど前のニュースの続報で、その時よりも解像度の高い、迫力のある写真を元にしたものであったが、どういうわけかアサヒコムに報道された写真はNYタイムズBBCニュースに掲載された写真とは全く異なり、前回報道の写真と余り異ならないものであった。見出しもまた「水流の痕跡」という控えめなタイトルであった。これでは前回の報道と殆ど同じで単なる繰り返しに見える。しかし英米の両サイトに掲げられた写真は複数あり、いずれもアサヒコムの写真よりも遥かに迫力あるもので、「痕跡」などといったものではなく、大河或いは海、或いは大洪水といった存在を連想させるような写真である。もちろん水のような液体が移っているわけではなかったが。どうしてこの違いがでてきたのだろうか。