ブログ・発見の発見/科学と言葉 [2006年12月~令和元年まで]

2020年6月22日、本サイトの更新と過去の記事はhttp://yakuruma.blog.fc2.com/ に移転しました。当面、令和元年までの記事が残されています。

以前のタイトル:ブログ・発見の「発見」―科学上の発見から意味を発見―

2007年に本ブログを開始したときは、ウェブサイト上の科学に関するニュース記事(BBCニュース、ニューヨークタイムス、および日本の有名新聞サイト)に関するコメントとして記事を書き始めました。現在、当初のようにニュース記事に限定することなく、一般書籍や筆者自身の記事を含め、本ブログ記事以外の何らかの科学に関わる記事に対するコメント、具体的には感想、紹介、注釈などの記事を書いています。(2019年4月)

この冬の平均気温

BBCニュースと読売オンラインとでそれぞれイギリスと日本の、今冬の平均気温データが発表された。それによると日本全国平均では1889年に観測を開始して以来、1949年と並び、最も暖かい冬であったとのことであり、イギリスでも同様に観測至上2番目であった。しかしイギリスの場合はこれまでの最高記録は1988-1989年との事であった。これは日本の1949年とは随分隔たっている。イギリスの場合、さすがに観測暦はふるく、イギリス中央部での記録が18世紀末から記録されており、1772年から現在までのグラフが載せられていた。それで見るとイギリス全土の最高を記録した1988年は急激な温暖化を示してはいるが、今年よりはかなり低く、イギリス全土の平均とはかなり差がある。このデータを見て改めて感じたのは日本国内、イギリス国内でも相当な地域差があるということ、そしてもちろん日本とイギリスとの違いである。当然のことであるが、しかし改めてこういう統計資料やグラフを見ての判断の難しさを感じた。

それでもイギリス中央部での気温グラフは18世紀末から現在までの連続したグラフになっており、興味深い。それを見ると1980年頃までは平均して非常に緩やかな温暖化が認められるけれども、それほど変化をしていない。1980年を過ぎてから急激に温暖化していることが分かる。