笑いと生物学
(07/03/18) What Happens When You Tickle a Rat? See for Yourself (NYタイムズ)
http://tierneylab.blogs.nytimes.com/2007/03/18/what-happens-when-you-tickle-a-rat-see-for-yourself/
笑いの研究というと心理学か哲学といった意味的研究の領分に属すものという印象があるが、それが動物学にも入って来ることは興味深いと同時に、困惑ももたらされそうだ。もっとも動物心理学という分野も既にあるようだし、少なくとも動物にも快不快の感覚と喜怒哀楽の感情があることは殆ど自明のことだろう。それでも笑い自体は快感そのものでもないし、幸福感そのものでもない。
この研究を公表したDr. Panksepp は神経科学者だそうである。記事には音声付ビデオファイルがついており、ネズミの笑い声とされる超音波を可聴音に変換したものを聴くことが出来る。笑いという意味論的なものを笑い声という現象で捉えているが、博士は同時にこれがドーパミン刺激で幸福感をもたらす部位とも関係があり、また喜びに関係する遺伝子を見つけることにも繋がるという可能性までにも言及している。
それにしてもこれは霊長類でも、犬やイルカなどでもなく、ネズミによる研究である。