ブログ・発見の発見/科学と言葉 [2006年12月~令和元年まで]

2020年6月22日、本サイトの更新と過去の記事はhttp://yakuruma.blog.fc2.com/ に移転しました。当面、令和元年までの記事が残されています。

以前のタイトル:ブログ・発見の「発見」―科学上の発見から意味を発見―

2007年に本ブログを開始したときは、ウェブサイト上の科学に関するニュース記事(BBCニュース、ニューヨークタイムス、および日本の有名新聞サイト)に関するコメントとして記事を書き始めました。現在、当初のようにニュース記事に限定することなく、一般書籍や筆者自身の記事を含め、本ブログ記事以外の何らかの科学に関わる記事に対するコメント、具体的には感想、紹介、注釈などの記事を書いています。(2019年4月)

最近の考古学上、発見ニュース

相変わらず考古学から物理・化学、宇宙科学にいたるまでの多彩な発見のニュースが続いている。やはり、圧倒的に生物と医学関連が多いが、考古学のニュースも特に英米のサイトでは一定の割合で出現している。どういうわけかB.C.1500年あたりの発見ニュースが続いている。特に聖書関連とエジプト関連、古代ローマ関連がどうしても多くなるが、それ以外では先月に古代中国、8000年前に文字が使われていたという研究がBBCニュースで報道されている。もちろん信頼性の問題はあるだろうが、漢字に関係することなのだから日本でも報道して欲しいものだと思う。他に新大陸関連の発見もあった。一つは新大陸最古の鶏の骨の話題で、もう一つは新大陸で最初の銃弾痕のある骸骨の話題、何れもヨーロッパ人との関わりが重要なポイントになっている。銃弾痕のほうは1536年でスペインのインカ征服の歴史を具体的に描写するような性質のものだ。

聖書関連ではヘロデ王の墓というのがあったが、最近ではナイル川流域の旧約聖書に出てくるクシという王国の発掘が進んでいるというニュースがある。聖書は過去に一度だけ読んだことがあるが、クシ国という名前は全く記憶に残っていないし、そういう話題は聞いたこともなかった。シバの女王も一度だけ名前が出てくるだけだけれども、こちらは超有名な名前だったから記憶している。クシ国の方は、ニュースを見てみると結構重要で大きな発見であるらしい。
(07/06/19) Scholars Race to Recover a Lost Kingdom on the Nile (N)
http://www.nytimes.com/2007/06/19/science/19kush.html?ref=science
要はメソポタミアとエジプトの圏外であるサハラ以南のアフリカで、記事によると「文字とビューロクラシー、都市センターを持たずに複雑な国家社会がどのようにして存続できたのか」というような点に興味の中心があるようである。聖書でも金の産出で知られ、実際金の加工品が大量に発見されたとのこと。

昨夜NHKテレビのニュースで報道されたエジプトのハトシェプスト女王のミイラのニュースが、当然だろうけれどもBBCニュースとニューヨークタイムズで報道されている。
(07/06/27) Tooth May Have Solved Mummy Mystery (N)
http://www.nytimes.com/2007/06/27/world/middleeast/27mummy.html?ref=science
テレビのニュースではDNA検査のことに触れていたが、どういう事かよく分らなかった。NYタイムズBBCニュースによると、ミイラと別に発見されていた木箱の歯とミイラの歯の抜けた個所とが一致したことと、同じ王朝の別の女王とDNAが似ているということらしい。(要約はhttp://www.ne.jp/asahi/qz/jtnk/sci/hakkentop.html