ブログ・発見の発見/科学と言葉 [2006年12月~令和元年まで]

2020年6月22日、本サイトの更新と過去の記事はhttp://yakuruma.blog.fc2.com/ に移転しました。当面、令和元年までの記事が残されています。

以前のタイトル:ブログ・発見の「発見」―科学上の発見から意味を発見―

2007年に本ブログを開始したときは、ウェブサイト上の科学に関するニュース記事(BBCニュース、ニューヨークタイムス、および日本の有名新聞サイト)に関するコメントとして記事を書き始めました。現在、当初のようにニュース記事に限定することなく、一般書籍や筆者自身の記事を含め、本ブログ記事以外の何らかの科学に関わる記事に対するコメント、具体的には感想、紹介、注釈などの記事を書いています。(2019年4月)

音楽のビートに合わせて踊るオウムの映像

BBCニュースのこの記事には多くのBBC科学ニュース記事と同様、動画がついていて、それは非常にインパクトのある面白い映像だ。
(09/04/30) Birds show off their dance moves (B)

オウムの一種がまぎれもなく音楽のビートに合わせて踊っている。ビートの早さが変わると確かにそれにシンクロナイズさせている。ただし音楽といっても殆どリズムだけの1拍子か2拍子の音楽で、Backstreet Boys の音楽だそうである。また飼い主の合図をきいて踊り始めたりもしているようである。当面言えることとして記事中では、
Dr Schachner said: "This is a capacity that everyone thought was uniquely human, but we've found evidence that some animals can keep a beat."

さらに研究チームはUチューブの画像からこの種の映像を探しだし、オウム15種とアジア象が音楽のビートに合わせる動画を見つけたとのことで、それらの種はすべてvocal learners だそうである。vocal learners とは異なった音を聞いて真似る能力のことで、この能力をもつ動物にはイルカと鳴く鳥と、象が含まれるとのこと。

記事でDr Patel が次のように述べている。"One of the questions we are asking is whether this is wired into our brains because of evolution, or is it because it builds on other brain systems.

記事では言及されていないが、さらに、音楽と言葉との違い、進化における音楽と言葉の違い、特長という面でも興味深い材料になりそうである。